判断が難しい「ちょっと変わった野球の守備妨害」を集めてみました。

 

野球のルールって、なかなか分かり難いところが多いですよね。
審判の皆さんは、ほんと苦労さんです。スコアラーは尊敬するに値します。

 

今回は守備妨害についてです。

 

 

守備妨害とは、攻撃している側の選手が、守備をしようとした野手をさえぎったり、阻んだり、混乱させたりする行為です。
攻撃している側とは、打者、走者はもちろん、ベースコーチや次打者、ベンチにいる選手などです。
故意であってもそうではなくても守備を妨害と宣告された場合は原則ボールデッドとなり、対象の打者や走者はアウト、その他の走者は妨害が発生した時点ですでに占有していたと審判員が判断した塁まで戻されます。
ただし打者走者がまだ一塁に達する前に発生した守備妨害の場合は、全ての走者は、投球当時に占有していた塁まで戻される。(プレイが介在した後に打撃妨害が発生した場合は含まれません)

 

ということですが、
攻撃側の多くの守備妨害は、キャッチャーに対する行為になると思います。

 

盗塁を阻止するためにキャッチャーが送球するのを邪魔したり、捕球を妨害する。などで、守備妨害を審判員が認めたときは、打者はアウトになります。

 

一般的な、インターフェア(打撃・守備妨害)やオブストラクション(走塁妨害)などのルール説明は、他の優秀な解説サイトにお任せするとして、、、

 

ここでは、野球場で起こり得る変わった(珍しい)守備妨害を集めてみました。

 


野手がグローブを投げて打球を止めた?

まず、外野手がフェンス際に貼り付いて、ホームランになりそうな打球にグローブ(または帽子など)を投げつけて命中させてボールを落とした場合、これを本塁打とします。(公認野球規則7・05)

 

また、野手が故意にグローブなどを投げつけてフェアの打球に触れさせた場合、打者には3塁が与えられます。

 

しかし、ボールデッドでは無いので、打者走者は本塁まで行こうと思えば行っても構いません。

 

ただし、野手がグローブ等を投げたにも関わらず、打球に当たらなかった場合は、このルールは適用されません。

 

ですから、審判は主に外野に打球が飛んだ場合、選手がグローブを投げたかどうか、そしてもし投げた場合、ボールに当たったかどうかもしっかり見なければいけません。

 

ちなみに、野手が送球に対して故意にグローブなどを投げつけて止めた場合、各走者には2つの塁が与えられます。

 

この場合も、ボールデッドではないので、走者はそれ以上の塁を狙っても構いません。

 

観衆の守備妨害とは、、、

スタンドにいる観客や、グラウンドに侵入してきた観客が、選手の守備を妨害した場合「観衆の守備妨害」となります。

 

この場合も、審判員がタイムをかけ、もし妨害が無かったら常識的に考えてどうなっていたかという事を協議して判断を下します。

 

フェンス際で選手がフライの打球を捕球体制に入っていたにも関わらず、観客に妨害されて捕球出来なかった場合は当然、このルールが適用されてアウトになると思います。

 

無死または一死でランナーが3塁にいる時に、フェンス際の大きな外野フライで同様の事が起きた場合は、打者はアウトになりますが、3塁走者のタッチアップを認め自動的にホームインさせるという事もあり得ます。

 

なお、選手がフェンス、手すり等より観客席の方へ身を乗り出して行った場合は、危険を承知の上でのプレーになる訳ですから、観客に捕球を妨げられても妨害にはなりません。

 

一塁コーチが“守備妨害”の珍プレー?

一塁ベースコーチによる守備妨害という珍しいプレー?

 

オリックスが攻撃中の四回一死、後藤選手が一塁側ファウルゾーンに打ち上げた飛球を一塁手のロッテ・井上が追いかける際、オリックスの佐竹学コーチが井上選手の進路をふさぐような動きとなり、そのまま捕球できなかった。
審判団の協議の結果、守備妨害が宣告され後藤選手はアウトと判定された。

 

公認野球規則では「攻撃側チームのプレーヤー、ベースコーチまたはその他のメンバーは、打球あるいは送球を処理しようとしている野手の守備を妨げないように、必要に応じて自己の占めている場所を譲らなければならない」と規定。さらに「そのプレイの対象であった走者はアウト」となる。

 

参照
https://www.sanspo.com/baseball/news/20180720/buf18072021070001-n1.html

 

三振、守備妨害で打者が一人併殺?

1死走者2塁、ボールカウント2ボール2ストライク。次の投球のときに2塁走者が3塁へ盗塁を試みた。打者は空振。振った反動で体勢が崩れ3塁へ送球しようとした捕手に接触した。その瞬間、捕手はボールを落球。

 

球審は打者に守備妨害を宣告し、2塁から3塁に盗塁を試みた走者もアウトに。

 

打者は一人で三振、守備妨害の一人併殺となった。
こんなことあり?!

 

「野球公認規則6.06 次の場合、打者は反則行為でアウトになる」。その「(c)は打者が……なんらかの動作によって、……捕手の送球を妨害した場合」。これが捕手に対する守備妨害で打者がアウトになる場合だ。

 

さて、打者は三振でアウトになっている。その打者が守備妨害したら一人で2つアウトを稼いだことになる。

 

野球公認規則ではアウトになった打者にダブルでアウトを宣告できないことになっている。それで、捕手がアウトにしようとした走者をアウトにすることでつじつまを合わせる。それで、2塁走者がアウトになる。

 

やはり、一人併殺はできないルールになっていたのです。。。

 

参照
https://www.baseball-story.jp/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/2013-04-13-%E3%82%A8%E3%83%83-%E4%B8%89%E6%8C%AF-%E5%AE%88%E5%82%99%E5%A6%A8%E5%AE%B3%E3%81%A7%E6%89%93%E8%80%85%E3%81%8C%E4%B8%80%E4%BA%BA%E4%BD%B5%E6%AE%BA-%E3%81%9D%E3%82%93%E3%81%AA%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%82%E3%82%8B%E3%81%AE/

 

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